まちづくりのひろば

子どもたちの未来のために

地域とつながらない大型SC

数ヶ月前にオープンした大型ショッピングセンター、イオンモール東員に行ってきました。

里山風景の中に突如出現した巨大な商業施設。フードコートにレストラン街、シネマコンプレックス。名古屋にある有名な店も出店しています。

北勢地域ではイオンモール鈴鹿に並ぶ規模と内容でしょう。

 

こういった大型SCは地域で多少の雇用が生まれるとしてもまちづくりの観点からは全く別次元のもので、親和性はありません。

ショッピングセンターの中で買い物、食事、遊び(映画・ゲームセンター)が全て完結しており、地元の方は交通渋滞を横目で見ているしかない状況です。

突如、地域とは関係のない巨大な街が降ってきたようなものです。

 

また車に乗れない高齢者の利用は、店の種類や品揃えからも、初めから対象から外れているように感じました。巨大なフロアをもつ3階建ての建築は元気に歩き回れる世代のものです。

 

高齢化の進み方が緩やかで、車所有者が多い地方では、しばらく大型SCの隆盛はつづくと思われます。昭和の時代に繁栄した駅前商店街は跡形もなく消えるかもしれません。旧市街が生き残るには、古い街が持つ伝統・文化のブランド化と情報技術の新しい視点を加えた「国際的な観光のまち」を目指すしかないと最近は考えています。

(おわり)