まちづくりのひろば

子どもたちの未来のために

三重県総合博物館(MieMu)訪問

今年4月19日に開館した三重県総合博物館へ行ってきました。

三重県総合センターの東側に建設され、2階レベルでセンターと接続されています。

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総合センター側の通路から全景

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博物館裏の芝生広場(ミュージアムフィールド)

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2階レベルに入口があります。基本展示室入場が一般510円、学生300円、高校生以下は無料。年間パスポートが一般で1,640円、学生1,020円と格安。リピート主体の利用を意図しているようです。

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展示エリアは3階にあり、ロビーではミエゾウの復元骨格が出迎えてくれます。

 

基本展示室は2部屋からなりそれほど広くはありませんが、渦巻き上に展示されており、導線はかなり長いです。テーマは「三重の多様で豊かな自然」「三重をめぐる人・モノ・文化の交流史」「自然とともに生きる」の3つ。フラッシュなしなら写真はOKとのこと。

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展示は最近のミュージアム(上野の国立博物館など)に見られるようにジオラマ風の手法が多用されています。

 

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レプリカ標本・樹脂包埋標本・樹脂含浸標本

近年の模型技術、標本保存技術には驚かされます。植物などは本物と見分けがつかないくらいです。

 

基本展示室は最新の展示手法は用いられていますが、それぞれのテーマはすごく地味で、ただ通り過ぎるだけになってしまいそうです。

テーマ毎に掘り下げて解説をしてくれる案内人(音声装置ではなく生身の人間、ボランティアなど)を配置していただくよう、学芸員さんらしき方に意見させていただきました。

 

昔の県立博物館に所蔵されていた膨大な展示物はどのように活かされているのか、と探していたら、同じフロアの「三重の実物図鑑」の部屋にありました。動物の剥製や昆虫の標本などが展示されています。

 

子ども向けの「こども体験展示室」もあります。

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部屋に入るには靴を脱ぎます。幼児を遊ばせておくスペースや、ふわふわの模型(写真はさなぎの袋、チャックの中にはきれいな蛾の羽が)が入った引き出し、昔の暮らしや野山の様子を模した展示“遊具”が配置されています。

小さい子どもには係員のおねえさんが危なくないよう世話を焼いてくれます。

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四日市市の「富田の鯨船行事(祭り)」のクジラはこの部屋(「こども体験展示室」)にありました。

 

「みえむ」は明るくモダンな建築デザイン、最新の展示手法を取入れたすばらしい博物館ですが、職員がすごく画一的・役所的な対応でとても気になりました。学芸員だけでなく、市民の力、例えば退職した理科の先生のボランティアや環境NPOの協力を得て、人が交流する、学びあえる博物館にしてほしいと思いました。

(おわり)