まちづくりのひろば

子どもたちの未来のために

プラスチックごみ焼却の問題点

自分の住むまちにも新ごみ焼却場が建設中です(→http://www5.city.yokkaichi.mie.jp/menu73728.html)。新ごみ焼却場は廃プラスチックも含めて焼却する設備のようです。

 

最新型の焼却設備で高温で燃やすので従来よりダイオキシンの発生も少ないとのことですが、本当に何でも一緒くたに燃やしてよいものでしょうか。このような疑問に答えてくれる動画を見つけました。(「プラスチック混燃における問題点 宮田秀明(摂南大名誉教授)」→https://www.youtube.com/watch?v=CEvb_1ZFsPM

 

宮田氏が懸念されていることは

○プラスチックには、塩化物やポリカーボネートのように燃やすとそのものがダイオキシン環境ホルモンを発生したりする他、添加物として、臭素が発生する難燃剤や有害金属を含む充填剤や無機顔料が付加されている。

○「燃焼とは、合成と分解反応を超高速で繰り返す熱化学反応であり、極めて短時間で1種類の化合物から千種類もの非意図的物質が生成する」ということで、例えば塩ビ被覆の銅線は銅が触媒となって複雑な有害化合物が出来てしまう。

○環境基準としてダイオキシン類の排出基準はあるが、高温になるほど生成量が増える変異原性(発ガン性)の強い多環芳香族炭化水素(PAHs)やニトロ-PAHs、飛灰する有害金属についての基準が日本にはない。

 

ということで、混合したプラスチックを燃やすとダイオキシンの他に複雑な有害化合物が生成され、また有害金属も飛散するのに、それを取り締まる基準がない日本の現状を憂慮されています。

 

私の考える現実的な対策

・プラスチック類をさらに細かく分別。塩化物やポリカーボネート、色付きプラスチックなどは燃やさない。金属は絶対混ぜない。

・欧米並みの排出基準の整備。

・焼却場周辺地域での継続的な汚染物質の観測。(ベルギーではバグフィルターの破損も観測)

 

プラスチックごみを燃やすことは有害物質の拡散、地球温暖化防止の観点からも好ましくないことは明らかですが、埋め立て処分も問題があります。本来は生産した企業が責任をもって最終処理する方向でないとダメだと思います。

(おわり)