まちづくりのひろば

子どもたちの未来のために

地域将来推計人口から

これからお年寄りが増え、また子どもが少ないので大変な世の中になることを「少子高齢化」とひとくくりに言われていますが、地域の年齢別人口構成によりかなり状況が違うようです。

今回は私の地元、四日市市の将来推計人口を使い、各世代の人口の増減から未来の姿を推定します。

以下の表は人口問題研究所推計(四日市市)から各世代の増加率をまとめたものです。

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10年間で子どもは16%の減。65歳以上は18%の増、その内75歳以上は34%の増で、今後、後期高齢者がかなり増加する想定です。

 

四日市市の傾向は三重県全体と比べてみると

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子どもの減少は平均ですが、15ー64歳(就業人口)の減少は緩やかです。

四日市市工業都市であり、また名古屋圏のベッドタウンなので、就業人口の減少を少なめに見積もられていると考えられます。

75歳以上の人口の増加率は三重県の全体と比べるとかなり大きいです。

 

ここで参考に名古屋市の推計を見てみましょう。

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子どもや就業人口の減少は少なめですが、75歳以上の人口の増加率が四日市市よりも大きく、高齢者介護などの問題がはるかに深刻であることがうかがえます。

 

老齢人口の増加は地方より都市部でより顕著です。これは高度成長時代に移り住んだ人がそのまま故郷に帰らず老後を迎えているためだそうです。

四日市市は今後、子どもを増やすための施策と、関東都市部や名古屋市などの大都市の高齢者対策を横目で見ながら高齢者福祉政策を検討していく必要があります。

(おわり)

 

出典:国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域将来推計人口(平成25年3月推計)」